ペットショップ 犬 駆虫

鉤虫ってどんな虫?

 

犬鉤虫(Ancylostoma caninum

 

ある飼い主さんのお話です。ペットショップから迎えた生後数か月の子犬が、うちにやってきた次の日から下痢をし始めたそうです。下痢が次第にひどくなり水様性の下痢へと至った他、嘔吐もあり最後の方は吐血までしたとのこと。

 

犬鉤虫の虫卵

 

で、動物病院へ連れて行ったものの当初は原因がわからず、とりあえず対症療法をしてもらったけれど、それでもやはり症状が改善されなかったとのことです。数回目の通院で糞便検査をしたところ、右の画像のような鉤虫卵が発見されてやっと原因が判明したとのことです。

 

 

犬鉤虫に感染した犬の症状を説明する人

犬鉤虫は犬の小腸、特に空腸に寄生する 10〜20oほどの寄生虫で、虫体は白っぽい色をしていますが、吸血をすることで赤みを帯びた色となってきます。

 

事例のように、犬鉤虫が 5か月齢以下の子犬に寄生すると被害が著しく、貧血や下痢、特にタール便、栄養不良、浮腫などの症状を呈します。子犬がこれらの症状を見せていたら、鉤虫の感染を疑ってくださいね。

 

 

鉤虫の寄生は犬だけでなく猫や人などでも重要で、下の3つの経路で感染してしまいます。

感染経路

 

@ 3期幼虫による経皮感染 : 無傷の皮膚や毛包から侵入
A 3期幼虫による経口感染
B 感染母体内の幼虫が哺乳の際に乳汁を通って産子に感染する経乳感染

 

 

鉤虫は口腔が発達していて、口に“鉤”をもっています。鉤虫の名前の由来はここからきているんですね。この鉤で腸管壁に噛みついて吸血するため、腸粘膜には充血や腫脹、多数の粟粒大から麻実大の点状出血等が見られます。

 

皮膚から感染する鉤虫の虫体

 

鉤虫の感染経路の一つに経皮感染がありますが、鉤虫の成熟幼虫が経皮感染することで皮膚炎を発症することがあり、人の場合だと皮膚鉤虫症とも言います。犬では四肢、特に趾間部の皮膚にもっともよく見られます。

 

 

最初は湿性湿疹の状態なのですが、壊死や潰瘍もみられ、局所は湿潤し、二次感染から膿皮症へ発展することもあります。痒みが強く歩行異常(跛行)も認められるので、愛犬の四肢や指の間(趾間部)のチェックも怠らないであげてくださいね。

 

犬や猫の腸管内に寄生する虫について正しい知識を身につけませんか?

 

虫下しで駆虫できる寄生虫の各ページを案内している人

回虫

鞭虫

原虫

条虫