コクシジウム感染で子犬の下痢が続く場合は抗コクシジウム薬「プロコックス」
内容量 : 20ml
価格 : 4,944円
品名 : プロコックス犬用経口液(Procox Oral Suspension)
メーカー : バイエル
内容量 : 20ml
成分 : エモデプシド、トルトラズリル
対象動物 : 犬
効果 : 犬回虫,犬鉤虫,犬鞭虫、コクシジウムの駆除
生後数か月の子犬の元気も食欲もなく、泥のような水っぽい下痢が続いている場合はコクシジウムという原虫の感染が考えられます。コクシジウムには多くの種類があり、犬に感染するコクシジウムはイソスポラ属(Isospora)が殆どで、小腸に寄生します。
そのため、粘膜や血液、粘膜上皮が混じった下痢をする、下痢が続くことによる元気消失、食欲低下、痩せてくる、弱ってくるといった症状が子犬に見られるのです。
通常は2〜3週間で症状が軽くなり回復していくのですが、持続的な下痢で子犬の体力や免疫力が低下している場合は他の病気にも罹りやすくなっているので要注意です。
先ずは動物病院で糞便検査をしてもらい、子犬がコクシジウムに感染しているかどうか診てもらってください。症状が改善し元気になったとしても、子犬はかなりの長期間にわたってコクシジウムをウンチの中に排出しているので、飼育環境を汚染しないようウンチを適切に処理する必要があります。下の図をご覧ください。イソスポラ属の生活環です。
4時〜5時の方向に見えるものをオーシストといいます。オーシストは抵抗性が強く、一般的な消毒薬や通常の環境条件では死滅させることが難しいのです。なので、せっかく治癒してもまたコクシジウムに感染してしまうこともあり得るのですね。
画像引用:小動物獣医療関係者向け情報 バイエル
プロコックスは犬の腸管内に寄生する線虫類だけでなく、コクシジウムの駆除も可能な駆虫薬です。コクシジウム対策が可能な犬用の薬って、かなり珍しいんですよ。コクシジウムの感染で甚大な被害を被るのは畜産界の牛や鶏で、こちらの場合は犬の Isospora(イソスポーラ)属のコクシジウムではなく、Eimeria(アイメリア)属なんです。
プロコックスの有効成分で、トルトラズリルは犬のイソスポーラ属のコクシジウムを、エモデプシドは回虫・鉤虫・鞭虫といった線虫を駆除します。プロコックスは使用前にしっかり振って使わないといけない懸濁液なのですが、苦くないので幼犬や子犬にも投薬しやすいのが特徴です。
画像引用:プロコックス 添付文書 バイエル
プロコックスの 0.5mL/kg 単回投与でコクシジウム駆除が可能なのは、動物の体内でのステージ全てに作用するからなのです。サルファ剤だと 9時〜12時方向の第2代“シゾゴニー”の中の第2代“シゾント”のみへの作用ですからね。
画像引用:プロコックス製品情報 バイエル
犬のコクシジウム症は 6か月に満たない月齢の子犬に感染しやすいのですが、成犬だとコクシジウムに感染しても症状が見られないことが多々あります。成犬は抵抗力・免疫力があるからなんです。犬回虫もしかりで、年齢抵抗性があります。
回虫を持っている子犬って多いですよね。プロコックスで犬回虫や犬鞭虫、犬鉤虫の駆除もできますが、お使いになられる場合は子犬が 2週齢以上かつ体重が 0.4kg を超えていることが条件です。また、投与前の糞便検査は必須で、動物病院で寄生虫感染の確認をしてもらってください。
与え方
0.5 ml/kgを単回投与
生後 2 週齢以上で、体重が 0.4 kgを超えている犬が対象
注意点
参考:新版 家畜寄生虫病学 朝倉書店
内容量 : 20ml
価格 : 4,944円