ペットショップ 子犬 下痢

ペットショップで買った子犬の下痢便が止まらない!原虫感染の可能性大

 

 

健康な犬のうんちはツヤのあるバナナのような形を成しています。うんちをつかんでも崩れることのない固さがありますが、お腹の調子が悪いとうんちの状態も変化してきます。

 

 

犬が下痢をしたとき、ほぼ水のような水様性の下痢便や血液が混じっているものであったり、下痢でなくてもうんちが緩くて脂っぽい、どす黒い、脂っぽくて白みがかっている、ゼリー状で血液や粘液が混じっているなどしていると、異常であることは明白ですよね。

 

 

そのようなうんちをしている犬はジアルジアという原虫に感染している可能性が高いといえます。もしペットショップやブリーダーから買った子犬が数日経った後に下痢をするようになり、下痢便が続くようであればジアルジアを疑いましょう。

 

 

参考:犬のジアルジア感染症 北里大学獣医学部

 

 

ジアルジア(Giardia canis

 

ジアルジア症は下痢を主徴とする病気です。

 

 

犬の下痢が水様性でほぼ水状態である原因の説明をしている女性

臨床上重要視されるのはで、ジアルジア原虫が小腸に寄生することによって水様性、粘液性で量の多い下痢便を排泄し、ときに血便をすることもあります。

 

 

成熟した健康な犬だと不顕性、症状が現れずに終わることがありますが、生後数か月程度の幼若な子犬だと症状が強く出てしまいます。慢性的な下痢を繰り返す生後 1〜3か月の子犬の糞便を調べると、かなりの割合でジアルジア原虫を発見することができます。

 

 

写真はジアルジア原虫を染色したものですが、おばけのような何かに見えますよね。この原虫は下痢便だけでなく正常便からも検出されるのです。意外ですか?

 

 

 

犬のうんちが緩い・脂っぽい

トロフォゾイト(栄養型)

 

 

 

ジアルジアに感染した犬が外で排泄をすることで環境が汚染されてしまいます。
犬の糞の中にはジアルジアのシストといわれる嚢子(のうし)が入っているのです。

 

 

このシストはジアルジアの卵のようなもので、病原性はありません感染力が強くしかも外界からのシストに対する刺激に対する抵抗力もあるため、例えば塩素消毒したとしても死ぬことはありません。塩素体制が強いのです。

 

 

乾燥していない水分のある所だと数か月も感染力を保ったまま生きていられるので、他の動物は汚染された水や土、糞便などとの接触で容易に感染してしまいます。

 

 

 

子犬の下痢便に血液が混じる原因となるジアルジアの写真

シスト(嚢子)

 

 

 

犬の免疫力・抵抗力が落ちておらず、健康状態が良ければジアルジアに感染しても症状は深刻ではありません。この原虫に感染した成犬のほとんどが症状が軽く、見た目にも臨床症状が現れないのはこのためなんですね。

 

 

深刻な場合だと、犬がこの原虫に感染してからだいたい 1週間から 10日くらい経った頃から症状が見られます。先述したようにジアルジア症の最も顕著な症状は下痢です。

 

 

下痢は急性もしくは慢性で、持続的もしくは断続的です。臭いの強い水っぽいような油っぽいような下痢便を大量にしているならジアルジア症の感を疑ってください。

 

 

犬がジアルジア原虫に感染したとしても抗原虫薬による駆虫で治癒しますが、もちろん予防することも大切です予防は最大の治療とも防御ともいわれますからね。

 

 

 

 

ジアルジアに感染しないよう環境を清潔に衛生的にすることが大切ですが、環境は住環境だけではありません。屋外、野外があります。家の外だと守備範囲が広すぎて自分だけではどうこうしようにもどうしようもないですよね。正直なところ。

 

 

ですので、犬を外へ出したときには放置されている糞となるだけ接触させないようにする、犬を健康に保ち抵抗力をつけておくなど尽力することが現実的でしょう。

 

 

ジアルジアはシスト(嚢子)を口から摂取することで感染します(経口感染)。

 

 

小腸上部でシストの中からトロフォゾイト(栄養型)が出てきて(脱嚢)小腸の絨毛上皮に付着します。トロフォゾイトの付着でダメージを受けた絨毛上皮の粘膜は養分の吸収が上手くできなくなってしまいます。

 

 

ブリーダーから迎えた子犬が下痢をする原因となる原虫の写真

シスト(嚢子)

 

 

 

その結果ジアルジア感染症の主だった症状である下痢が起きたり養分が摂れないことによる体重減少があるのですが、ジアルジアの発育を抑制するために良いとされているのが高たんぱくな餌の給餌です(参考:新版家畜寄生虫病学p.258)。

 

 

他にもジアルジアの感染で乱された腸内環境を整えるためのプロバイオティクス利用もあります(参考:犬のジアルジア症に対するプロバイオティクス応用の可能性)。プロバイオティクスってもともとは腸内細菌の一部ですから、部外者のジアルジアを追い出してくれるのですよ。

 

 

犬のジアルジア治療によく使われている薬が抗生物質のメトロニダゾール(商品名:フラジール、メトロジール、メトロニダゾール)ですね。これはとても幅広く使える優秀な成分なのですが、妊娠中の母犬に投与すると催奇形性の可能性があるため妊娠している(可能性の高い)犬にこの薬を与えてはいけません。

 

犬や猫の腸管内に寄生する虫について正しい知識を身につけませんか?

 

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