ベトメディンは心収縮増強作用と血管拡張作用を持つ強心性血管拡張薬
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ベトメディンはベーリンガーインゲルハイム社の医薬品です。
ピモベンダンを有効成分とした犬の僧帽弁閉鎖不全症や拡張型心筋症による慢性心不全の症状を改善する治療薬(強心性血管拡張薬)として使われています。
ベトメディンは心臓の収縮力を増強する作用と血管を拡張させる作用を持つ強心性血管拡張薬で、心臓のポンプ機能をより効率よくさせる作用があります。
心臓の収縮力を増強する作用のことを陽性変力作用とも言いますが、これは強心作用のことです。ベトメディンの有効成分であるピモベンダンが、心筋細胞内の細胞収縮にかかわるタンパク質のカルシウム感受性を強めることで心筋の収縮を増強します。
また、ピモベンダンの血管を拡張させる作用はホスホジエステラーゼIII (PDEV)の阻害によるものです。ホスホジエステラーゼIII は心臓や血管平滑筋内に存在している酵素で、これらの収縮や拡張をコントロールしているのです。
ピモベンダンがホスホジエステラーゼIII の働きを阻害することによって血管が拡張され、さらには、心筋の収縮が増強されます。
ジゴキシンなど他の強心作用を持つ薬剤(強心配糖体)と違い、ピモベンダンの血管拡張作用・心筋収縮増強作用は心臓の心拍出量や酸素消費量の増加を引き起こすことなく発揮されるため、心臓に負担をかけないで低下している心機能を改善する効果が期待できます。
通販で購入できるベトメディンの種類と価格
ベトメディン
犬が心臓病になると薬をずっと飲ませ続けなければなりません。
致し方ないこととはいえ費用も馬鹿にできません。愛犬のためとはいえ、経済的にも大きな負担となってきますが、ベトメディンはネットで購入することができます。
通販で買えるベトメディンは4種類あり、また、ベトメディンのジェネリック薬が2種類あります。
下の表をご覧いただくとわかりやすいのですが、1錠当たりのピモベンダンの含有量(mg数)と剤形の違いで選べるようになっています。
ベトメディン・フレーバー錠 1.25 mg |
ベトメディン・ハードカプセル 5 mg |
ベトメディン・フレーバー錠 10 mg |
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メーカー ベーリンガーインゲルハイム Boehringer Ingelheim |
メーカー ベーリンガーインゲルハイム Boehringer Ingelheim |
メーカー ベーリンガーインゲルハイム Boehringer Ingelheim |
主成分 ピモベンダン Pimobendan 1.25mg |
主成分 ピモベンダン Pimobendan 5mg |
主成分 ピモベンダン Pimobendan 10mg |
内容量 50錠 / 箱 |
内容量 100カプセル / 箱 |
内容量 50錠 / 箱 |
価格 1箱 : 3,154円 2箱 : 5,299円 3箱 : 7,512円 |
価格 1箱 : 8,229円 2箱 : 15,540円 |
価格 1箱 : 10,432円 2箱 : 19,922円 |
ベトメディンのジェネリック
セーフハートチュアブル 1.25 mg |
セーフハートチュアブル 5 mg |
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メーカー サヴァ・ヴェット SAVA VET |
メーカー サヴァ・ヴェット SAVA VET |
主成分 ピモベンダン Pimobendan 1.25mg |
主成分 ピモベンダン Pimobendan 5mg |
内容量 30錠 |
内容量 30錠 |
価格 1箱 : 2,166円 2箱 : 3,478円 3箱 : 4,790円 |
価格 1箱 : 4,658円 2箱 : 8,462円 3箱 : 12,267円 |
表示価格はUS$を日本円に換算したものです。
海外で販売されているものを(個人輸入の代行業者を利用して)購入しますので、
購入するタイミングによって価格が若干変動する場合があります。
ベトメディンを僧帽弁閉鎖不全、拡張型心筋症の犬に飲ませるにあたって
ベトメディンの用法と用量
ベトメディンは、犬の体重 1kg あたりピモベンダンとして 0.25 mgを 1 回量とし、1 日 2 回、朝夕おおよそ 12 時間間隔で経口投与します。
投与は食餌を与える1時間前に行ってください。
これはあくまで目安なので、例えば 1 錠中の成分含有量が 5 mgのベトメディンをお持ちなら、1 錠をピルカッターで4つにカットすることで 1.25mg錠の 4錠分としてで使用することができます。
また、 1.25 mg錠と 5 mg 錠を組み合わせて使うこともできるので、ベトメディン添付文書に記載の投与量を参考に服用させてください。
経口投与、 ピモベンダンとして 0.25mg/kg、
朝夕の 2回/日、 12時間間隔
参考:ベトメディン 1.25mg、2.5mg、5mg 添付文書
ベトメディンの副作用
ベトメディンを犬に与えると、まれに軽度の頻脈や嘔吐が見られることがあります。
これは薬の量に比例して薬の効果と副作用が増してくる用量依存性によるものなので、投与量を減らすことで避けられることがあります。
ベトメディンを犬に飲ませる際の注意点
妊娠犬・哺乳犬に対する安全性は確立されていないため。
やむを得ず授乳中の犬に投与する場合は授乳を中止すること。
例 : 大動脈弁狭窄症
ベトメディン添付文書より引用