犬 拡張型心筋症

拡張型心筋症って心臓のどこがどうなるの?

 

犬 拡張型心筋症 図説

 

心筋の構造・機能的な疾患拡張型心筋症といいます。

 

 

拡張型心筋症になると、心室の壁が薄く伸びることで心室の内腔が大きくなってきます。

 

 

左心室壁が伸びることによって心臓のポンプ機能(収縮機能)が低下するため、血液を全身にうまく送り出せなくなることでうっ血性心不全を起こします。

 

 

拡張型心筋症って心臓のどこがどうなるの?

画像引用:wikipedia

 

 

 

ゴムをイメージして頂くとわかりやすいと思いますが、ゴムが伸びてくると収縮力が弱まってきますよね。そんな感じで心筋が伸びることで血液の躯出が円滑に行われなくなって心臓の内腔に血液が滞り、心臓がうっ血を起こしてしまうのです。

 

 

心室壁が薄くなればなるほど左心室の血液を送り出す力が弱くなってくるので、拡張型心筋症の重症度は心筋の伸びや薄さで決まると言っていいでしょう。

 

 

拡張型心筋症は大型犬に多い遺伝性の病気です記事一覧

犬の心筋症の殆どが拡張型で、加齢に伴い発症率が高まる

犬の心筋症は遺伝性疾患として知られていますが、原因はまだわかっていません。犬の心筋症は拡張型心筋症と肥大型心筋症があります。犬の心筋症は拡張性心筋症が殆どで、肥大型心筋症はごく稀です。拡張型心筋症になるのはオス犬のほうがメス犬よりも多く、また、加齢に伴い発生率が高まりますが、犬が若齢であっても発生す...

≫続きを読む

犬の心筋症でも、拡張型心筋症は肥大型よりも発症数や好発犬種が多い

特に心筋症の起こりやすい好発犬種として、以下に列挙した犬が知られています。ご覧になられて何かお気づきになられましたか?そうです、コッカースパニエル以外は大型犬ですね。拡張型心筋症は大型犬に多く認められます。心筋症に罹りやすい犬種アイリッシュ・ウルフハウンド、  オールド・イングリッシュ・シープドッグ...

≫続きを読む

犬の拡張性心筋症は他の心臓病と違って診断と治療が難しいのが問題

犬の拡張性心筋症は治療の難しさが最大の問題点です。基本的に治る病気ではないので生涯にわたり薬を飲む必要があります。治らないのに薬を飲むのは何故なのか。それは、病気がこれ以上進行しないための予防と、拡張性心筋症による症状を和らげ、犬が苦しまないで生活を送れるようにするためです。治療薬として使われるのは...

≫続きを読む

残念ながら、拡張性心筋症になった犬の予後は芳しくないのが現実

どれほど適切な治療が施されていても拡張性心筋症の犬の予後は芳しくありません。悲しいことではありますが、治療をしても6ヶ月から2年の間に亡くなってしまいます。特に、拡張型心筋症の好発犬種の予後はもっと短いと予想されます。なので、問題となるのは治療と施した治療の効果の監視となります。しかし、例えばどれほ...

≫続きを読む


スポンサードリンク


TOP 犬の僧帽弁閉鎖不全症 犬の拡張型心筋症 犬の心臓病薬