犬 血管拡張薬

血管拡張薬はその名のとおり血管を広げるお薬です

 

 

血管拡張剤 種類

突然ですが、ストローと風船を思い浮かべてみてください。

 

 

細いストローで空気を入れるときと、太いストローで空気を入れるとき、どちらが息を吹き込みやすいでしょう?
太いストローの方が、楽に息を吹き込めますね。

 

 

血管も同じで、細い血管よりも太い血管の方が血液を送り出しやすくなります。

 

血管を太くして血液を流しやすくすれば、心臓が血液を押し出す負荷を減らせます。血管を太く広げるためには、血管拡張剤を使います。

 

 

血管拡張剤は数種類ありますが、いくつか同時に投与することで相乗効果を発揮できます。また、強心薬と一緒に使うことで血液をより送り出しやすくすることができるのです。

 

 

作用機序によって分類した血管拡張剤を4つご紹介致します。

 

α遮断薬

 

心臓のα受信体という部分にアドレナリンが結合すると、血管が収縮してしまいます。α遮断薬という薬を用いてアドレナリンを遮断し、血管を収縮できなくすることで血管を拡張していきます。

 

ACE阻害薬

 

腎臓では、必要に応じて血管の太さを変え、血圧を調整しています。
ここにACE阻害薬を使用すれば、腎臓が血圧調整する働きを阻害できます。
血管を収縮させないことで、血管を太く広げる作用をします。

 

 

ベナゼプリルが成分のフォルテコール

エナラプリルを成分とするエナカルド錠ジェネリック

 

血管を直接広げる薬

 

アドレナリンや腎臓などに関係なく、直接血管に働きかけて、血管を広げる薬です。
心臓にエネルギーを送る血管を広げられるので、とても効果的です。
強心薬のベトメディンはPDEV の働きを阻害することで血管を拡張させます。

 

 

ピモベンダンを成分とするベトメディン

 

ニトロ化合物

 

ニトロ化合物は、元々は爆弾の原料として使われていました。血管拡張作用があると判明してからは、飲んでも安全なように加工され、血管拡張剤としても使われるようになりました。人の狭心症にも使われますが、犬では症状が深刻な場合、使われることが多いようです。

 

 

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