キャプスター錠(プログラムA錠)はノミの成虫を駆除する経口薬
キャプスター錠は飲ませるタイプのノミ駆除薬です。
ノミの成虫だけをターゲットとしているため、多機能タイプの駆虫薬と違いノミ以外の寄生虫を駆除することはできません。欠点のようにも思えますが、ノミだけをピンポイントで駆除できるということは、大きなメリットでもあるのです。
キャプスター錠 | ||
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内容量 | 6錠 | |
効果・効能 | 寄生するノミの成虫駆除(即効性 ◎、持続性 ×) | |
使用方法 | 経口投与 | |
成 分 | ニテンピラム | |
含有量 | 11.4mg | 57mg |
対象動物 | 猫、 犬 | 犬 |
適応体重 | 0.5kg〜11kg | 11.1kg〜57s |
適応外 | 4週齢未満、体重1kg以下の犬と猫 | |
使用時の注意 | ノミの成虫寄生を確認してから投与 | |
副作用 | 一過性の流涎、食欲低下、元気消失、嘔吐、下痢 |
例えば、ノミが大発生した。ノミが沢山ついた子猫や子犬を拾ってきた。今すぐに何とかしたいって場合があったとします。多機能タイプだと月に1回服用するものが大半ですから、次の投与まである程度の日数を空ける必要があります。外出先で新たなノミを貰ってきた犬や猫のノミを駆除するとなると、次の投薬日まで待ってられませんよね。待っている間にノミはどんどん増えていきます。
ノミは犬や猫の体表にいるだけではありません。室内といった生活環境にノミの卵や幼虫も落ちたりして動物に感染する機会を待ってますから、「駆除したはずなのに、またノミがいる!」ということはよくあります。
その点、キャプスターだと犬や猫に飲ませると1時間以内に約 62.2%、4〜6時間経過後にはほぼ 100% の寄生ノミが落ちますから、効き始めるのが遅い駆虫薬を使うよりも期待値が高いのです。
「即効性があるくらいだから動物の体に負担がかかるのでは?」との不安も少なからずありますよね。キャプスターに使われているニテンピラム(Nitenpyram)という成分は犬や猫といった脊椎動物には安全性が高く、ノミなどの昆虫には選択毒性があります。正しい使い方をしていれば何ら問題はないでしょう。
しかし「尋常でないほどノミがいて気持ち悪い!だからキャプスターも多めに与えちゃえ」とか、「いらないから捨てちゃおう」と、薬を多量に自然界に廃棄する、などといった普通ではないことをしてはいけません。過剰投与で犬や猫の具合が悪くなったり、自然界に影響を及ぼしたりもします。ニテンピラムはネオニコチノイド系の殺虫剤ですから。
ですので、用法と用量をよく守り正しく使いましょう。
駆虫薬 |
ノミ |
ノミの卵の孵化阻害 幼虫の発育阻害 |
マダニ |
線虫類 |
条虫類 |
耳ダニ |
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キャプスター |
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「悩むほど沢山!ノミダニ薬はノミとマダニ以外に駆虫する虫で選べる」より抜粋
当サイトでは 38種類の商品を扱っています(2020年10月30日現在)が、この中でノミの駆除に特化したものは「アドバンテージプラス」「キャプスター」「ベクトラフェリス」の3つだけで、他はすべてダニや線虫類の駆除も可能なマルチタイプの駆虫薬なのです。
キャプスターと他の 2つとの違いは @内用であるか否か、Aノミの虫卵と幼虫の対策が可能か否かです。キャプスターだけが服用させるタイプで、他は薬液を犬や猫の体表に垂らして使う必要があります。ノミの幼虫や卵に関しては後回しで、とりあえず今付いているノミを即効で駆除したい!でも外用薬を嫌がる…って子にはキャプスター一択ではないでしょうか。人に慣れていない地域猫や警戒心の強い猫だと食餌に混ぜることが可能ですからね。
4週齢未満で体重1kg以下の犬や猫への使用はお控えください。