インターセプタ―ってどんな薬?
インターセプターはノバルティス社のブランド品で、味の付いたチュアブルタイプのフィラリア予防薬なんです。バルティス社の薬といえば、フィラリア予防薬のインターセプター以外に犬のアトピー性皮膚炎や乾癬に効果のある免疫抑制剤の「アトピカ」もありますね。
インターセプターが他のフィラリア予防薬と違うのは、条虫(サナダムシ)も駆除できるということです。もちろん、回虫や鉤虫、鞭虫にも効果がありますよ。
インターセプターの主成分はミルベマイシンとプラジカンテルなのですが、コリー犬やその系統の犬種は他の犬種と比べると、ミルベマイシンオキシムの試験において安全域が狭いことが示されているので、これらの犬種に対しての使用についてはかかりつけの動物病院にご相談ください。
インターセプターはフィラリア(犬糸状虫)症の予防をする薬ですが、犬の腸管内に寄生する内部寄生虫である、回虫(トキソカラ)、鉤虫、条虫(サナダムシ)、鞭虫(ウィップワーム)などにも効果があります。
インターセプターの有効成分がミルベマイシンとプラジカンテルですので、ミルベマイシンがフィラリア症の予防を、プラジカンテルが腸管内寄生虫の駆除をすると理解してください。インターセプターに限りませんが、フィラリア予防薬と書いてますが、正しくはフィラリア駆虫薬なのです。フィラリア予防薬を投与することでフィラリアを予防するのではないんです。
既にフィラリアに感染している犬から吸血した蚊の体内にはミクロフィラリアがいます。
ミクロフィラリアは蚊の体内で成長し、蚊が他の犬の吸血をした際に犬の体内に入ることで感染が成立します。犬の体内に入ったミクロフィラリアは、数か月かけて犬の体内(皮下織や筋肉中)で成長し、その後犬の心臓へ行って住みつき成虫となり、雌雄が揃うと新たなミクロフィラリアを生み出します。
インターセプターを始めとするフィラリア予防薬は、蚊に吸血された際に体内に入ってきたミクロフィラリアが成長して親虫・成虫となるまでの間に殺してしまう駆除薬なのです。