コンフォティスプラスってどんな薬?
コンフォティスプラスはパノラミスと同じく、世界的な製薬企業であるイーライリリー社:Eli Lillyの一部門として設立されたエランコ:Elancoのフィラリア予防薬です。
コンフォティスプラスとパノラミス、駆虫対象となる寄生虫が全く同じでフィラリア、ノミ、マダニ、消化管内寄生虫(犬回虫、犬鉤虫、犬鞭虫)なんですよね。
先に世に出たのはパノラミスです。コンフォティスプラスはコンフォティスという名の服用タイプのノミマダニ薬にミルベマイシンオキシムが加わったものなので、コンフォティスプラス = パノラミスとも言えますよね。
「コンフォティス」 = スピノサド
「コンフォティスプラス」 = スピノサド + ミルベマイシンオキシム
= 「コンフォティス」 + ミルベマイシンオキシム
「パノラミス」 = スピノサド + ミルベマイシンオキシム
= 「コンフォティス」 + ミルベマイシンオキシム
駆虫成分がスピノサドのみであったコンフォティスにミルベマイシンオキシムがプラスされたことで、線虫類(犬糸状虫、回虫、鉤虫、鞭虫)の駆除もできるようにしてできたのが、コンフォティスプラスなんです。
スピノサド:Spinosadは化学的に合成された物質ではありません。
イーライリリーが発見した天然物で、抗生物質を生産する菌が多い放線菌の中のSaccharopolyspora spinosa(土壌放線菌)の発酵で生産されるマクロライド系に区分される抗生物質で、昆虫類やダニ類などの節足動物の神経系に作用することで、ノミやマダニを駆除してくれます。
ある意味コンフォティスプラスやパノラミスは服用させるタイプのノミダニ薬ともいえますよね。これらを犬に飲ませることで薬効成分が体内に吸収され、全身の脂肪組織に成分が移行します。
スピノサドは哺乳類の神経系には作用しないのですが、何も起こらないとは限りません。
基準量は、体重 1kgあたりスピノサド 30mg、ミルベマイシンオキシム 0.5mgです。
14週齢未満の子犬や体重が 2.3kg未満の犬には投与してはいけません。