アドボケートってどんな薬?
アドボケートはレボリューションと同じく垂らすタイプのフィラリア薬で、バイエル社のブランド品です。レボリューションとの違いは、駆除できる寄生虫の数がレボリューションよりも多いということです。
マダニやサナダムシ(条虫)を除きますが、腸管内に寄生する虫だけでなく、ノミや耳ダニ、ニキビダニなどの犬や猫に寄生する殆どの寄生虫に効果のあるオールインワンタイプの予防・駆除薬で、生後7週齢以上の犬と生後9週齢以上の猫に使えます。でも、妊娠中もしくは授乳期にある母犬や母猫への使用は控えてくださいね。
アドボケートには犬用と猫用があり、犬と猫とで有効成分の一つであるモキシデクチンの含有量が異なるので、犬なら犬用、猫なら猫用のアドボケートを使ってください。また、対象動物の体重に適したアドボケートを使ってください。どんな薬も使い方次第では毒にもなったりしますからね。
有効成分として使われているイミダクロプリドは昆虫に選択的に毒性を発揮します。
イミダクロプリドが昆虫のシナプス部分の後膜に存在する神経伝達物質アセチルコリンの受容体「ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)」に結合し、神経を興奮させ続けることで至らしめますが、犬や猫などの哺乳類には低濃度で単独使用した場合には比較的毒性が低いとされています。
また、もう一つの有効成分であるモキシデクチンは、線虫類の神経系に存在する塩素イオンチャネルを活性化させることによって電気的活動を阻害し、駆虫効果を発揮します。