成犬 社会化 遅い


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「大人になったら落ち着くだろう」で楽観視してたら何も進歩も改善もされません

 

 

子犬と異なり、成犬の噛みつきは度が過ぎると噛まれた相手の生命に関わることもあります。そのため、噛まないようにしつけることは飼い主さんの重要な役割であり責務とも言えます。

 

成犬が噛みついてしまうのは、おもに次のような場合です。

オスのホルモンの影響
具合が悪い時(病気・炎症・ケガなど)に触ってしまった
社会化不足

 

では、それぞれについて詳細をみていきましょう。

 

オスのホルモンの影響

 

オスは生後6〜10ヶ月に性成熟期を迎え、オスに喧嘩をしかけたり、マウンティングしてしまう傾向があります。成犬になってもメスよりもはるかに多く、オスが噛む事故が報告されています。これは、オスのホルモン、テストステロンのせいで攻撃的になっているからだと考えられます。噛んでしまうことが多いと、人と一緒に生活すること自体が難しくなるかもしれません。

 

 

これを防ぐためのひとつの方法として去勢があります。

 

去勢すればホルモンが減少し、攻撃性も抑えられます。同居犬・家族に対する攻撃的な噛みつきにも効果があると言われています。ただ、去勢する前に噛みつきを学習してしまうと去勢後も直らない場合もあります。その場合は噛みつかないよう、トレーニングと合わせて進めていきましょう。

仔犬 社会化 無理

 

 

去勢するなんて、痛そう、かわいそう、と思われるでしょうか?

 

 

考えてみてください。道で人や犬に噛みついて迷惑をかけてしまうことの方が嫌だと思いませんか? 噛まれた方は痛いだけでなく不愉快に思いますし、去勢をしなかったがために愛犬もホルモンの影響をもろに受けて、そのような行動を起こします。それに飼い主さん自身も後味が悪いですよね?

 

 

去勢すれば、ホルモンによる攻撃性も落ち着き、より社交的になれる可能性が高まります。

 

周りの人・犬とのコミュニケーションを深められるようになれば、愛犬と飼い主さんに楽しい時間を過ごせる機会が増えてきます。また、去勢をすれば生殖器の病気を予防できより長生きできます

 

 

具合が悪い時(病気・炎症・ケガなど)に触ってしまった

 

愛犬の身体の見えないところに炎症やケガなどがあり、飼い主さんがそれを知らずに触ってしまうと痛さに驚き、とっさに噛んでしまうことがあります。他にも、てんかん・感染症などの病気や、ホルモンバランスの崩れ、視覚・聴覚などの機能低下などがある場合、噛んでしまいます。

 

 

常日頃から、遊ぶときなど愛犬の身体に触れる際、毛並みや皮膚の状態等あちこちチェックをされてみてはいかがでしょうか。病気や気づけなかった怪我の早期発見につながりますよ。

 

 

社会化不足

 

子犬のときに社会化できていないと、周りの人・犬・ものなどに怯えて、吠えたり噛みついたりすることがあります。でも、だからと言って諦めるのは早いです。成犬であっても、気付いたときからスタートすればいいのです。気づきが大切であり、始めるきっかけになるのですから。

 

確かに子犬の頃から始めた場合に比べると、スタートが遅く習得スピードも遅いかもしれません。それでも、続けていけば時間はかかっても、少しずつ良くしていけるのです。

 

 

平均すると犬の寿命はだいたい十数年なので、愛犬が飼い主さんと過ごせる時間は限られています。

 

社会化不足のままでいれば、周囲の人・物に怯えたり噛みつくからと、人や他の犬との交流も制限されたり、不安で孤独な時間が多くなってしまいます。愛犬の社会化に取り組むことで怯えずに落ち着いて過ごせ、他の犬や人とも交流ができ、愛犬の生活の質を高めることができます。

 

 

社会化というと難しそうですが、しつける・教え込むというより愛犬に様々な新しい刺激を知ってもらって慣れさせる、というシンプルなものです。先ずは知らない人や犬に慣れることから始めましょう。

 

公園など見知らぬ人や犬が多くいる場所で、ベンチに座って過ごします。始めは短時間で終え、徐々に長くしていきます。飼い主さんがどっしり落ち着いて構えていれば、愛犬も「何をしなくても大丈夫なんだ」と理解し、相手を威嚇して吠えたり噛んで追い払うなどしなくなるでしょう。

 

 

初めての刺激に怯えて吠える様子に、いたたまれず止めたくなるかもしれません。でも、それに耐えて慣れていけば落ち着いて過ごせるようになれるでしょう。それでも難しい場合は訓練所・トレーナーに教わってはいかがでしょうか。

 

 

飼い主さんもトレーニング受けることで、ご家庭でご自分で続けることができますから。愛犬が新しい様々な刺激を良いもの・楽しいことと感じられるよう、焦らず無理せずゆっくり進めましょう。

 

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