ノミダニ薬は食餌と一緒に食べさせる方が成分の吸収も良く、犬も無理なく口にしてくれる
クレデリオ、コンフォティス、コンフォティスプラス
クレデリオ、コンフォティス、コンフォティスプラス。どれもエランコ(Elanco)社の錠剤タイプの薬です。
「コンフォティスの与え方」のページでも解説していますが、犬に飲ませる時は成分の吸収を促進させるため少量の食餌と一緒に食べさせてくださいね。成分がしっかり吸収されれば、薬の効きも最大限に発揮されますから。あと、犬からするときつく感じる薬のニオイがするので、そのニオイ消しの意味もあります。
ネクスガード、ネクスガードスペクトラ
ネクスガード、ネクスガードスペクトラ。どちらもメリアル(MERIAL)社のチュアブルタイプの薬です。
犬の嗜好性に合わせて作られた食いつきの良い牛肉風味なので、錠剤タイプと違って薬を飲ませるのに苦労するといったことは少ないでしょう。おやつを与える感覚で食べさせるのが一番簡単ですが、それが難しい子でしたら食餌に混ぜて食べさせてあげるといいですよ。
フィラリア予防もバッチリ!犬に寄生するノミ・マダニ駆除の飲み薬
ブラベクト
ブラベクトは他の飲むノミダニ薬と違い、3か月に1度犬に食べさせるだけでノミダニ駆除ができる画期的で唯一の薬です。投薬が3か月に1回なので楽ちんですが、何よりもお財布にも優しいですよね。次の投薬日を忘れないようスマホやガラケーにスケジュール登録するか、カレンダーに記録するなどしておくといいですよ。
弾力感のあるポーク味のチュアブルはそのままでも犬おやつのように美味しく食べることができますが、なるべく食餌と一緒か食餌の前後に食べさせてください。ブラベクトには小麦やグルテンが使われていませんから、アレルギーがある子でも投薬可能です。
ブラベクトはノミとマダニを駆除する飲み薬ですが、アカラス(毛包虫)にも効果的なので皮膚病で辛い思いをしている子に最適です。
猫用もありますが、猫用ブラベクトはスポットタイプの外用剤なので猫が欲しがったとしても、犬用ブラベクトを猫に与えてはいけません。猫用ブラベクトについてはこちらのページで解説しています。
シンパリカ、シンパリカ・トリオ
シンパリカは体重が2kg前後の小さな子にもマッチする極小サイズがあります。薬の粒が小さいですから、生まれて2か月が経っていて、なおかつ体重が1.3kg以上あれば超小型犬でも無理なく安心して食べさせることができますよ。
シンパリカは90%以上の犬がパクっと自ら進んで食べるミートフレーバー錠です。
シンパリカの美味しさに目覚めた子が催促してくるほどの美味しさなのですが、それでも味にうるさい子や初めてのものに対する警戒心が強い子だと、「吐き出しちゃったらどうしよう」って心配になりますよね。
そんなときは好物のおやつに挟んだり、ご飯に混ぜて一緒に食べさせてあげるといいですよ。コーティングされているような手触りなので、そのまま食べさせても手が汚れないところがまたいいですね。
投薬する前に必ずしておくべきことはフィラリア検査です
シンパリカ・トリオ、コンフォティスプラス、ネクスガードスペクトラを犬に飲ませる前に必ずしておくべきことがあります。フィラリア検査です。これらの薬に限ったことではなくフィラリア予防薬全てにいえることで、この2つのノミダニ薬は線虫類も駆除できるマルチな薬ですが、フィラリア予防薬でもあるんです。
毎年、フィラリア予防薬を飲ませ始める頃になると動物病院でフィラリア検査をして貰っていると思います。過去に行ったフィラリア検査で陰性だったからと言って、今年やこれからもフィラリア検査をする必要が無いことは全くありません。
フィラリア検査は毎年行う必要があります。
フィラリア予防薬の投与はフィラリア陰性であることが必須です。
毎年毎月定期的にフィラリア予防薬を飲ませていたとしても、実は犬が薬を上手く飲んでくれていなかった、吐き出してしまった、薬を飲ませ忘れた、前回の投薬日を忘れてしまい飲ませる間隔が空いてしまった、といった理由で、実は知らない間にフィラリアに感染していたってことが多々あるんです。
犬に感染能力のあるフィラリア(ミクロフィラリア;mf)を持った蚊が吸血することによって、犬の体内にミクロフィラリアが侵入してきます。定期的に飲ませるフィラリア予防薬は、この体内に入ったミクロフィラリアを駆虫しますが、先の理由でフィラリア予防薬が効いていなかった場合、ミクロフィラリアが犬の体内で成長し、最終的に犬の心臓内でフィラリアの親虫となってしまいます。フィラリアの親虫が雄と雌が揃っていると、やがて交尾して子虫(ミクロフィラリア)を血中に産み出します。
ここで犬の血液を少し採ってフィラリア検査を行えば、フィラリア陽性との検査結果が出ますから、フィラリア予防薬を飲ませないで済みます。しかし、犬がフィラリアに感染していることを知らないでフィラリア予防薬を飲ませてしまうと、ショック死してしまうことがあります。このような理由から、フィラリア検査は毎年必要なんです。
フィラリア検査をしてフィラリア陰性の結果が出ればフィラリア薬を飲ませることができます。
毎月同じ日に忘れずにしっかりと飲ませてあげてください。