クロミカルムの副作用と使用上の注意
犬や猫に投与する時は、その個体の体重に応じた量のクロミカルムを服用させるのはもちろんですが、指示書通りに犬や猫に投与した場合でも、軽度ながら一時的な副作用を引き起こす可能性があります。
また、クロミカルムを使用する際には使用上の注意があるので投与する時はお気を付けください。
クロミカルムの副作用
鎮静、嗜眠
嘔吐、食欲減退、拒食、下痢
・嘔吐が見られる場合は食餌を少し一緒に与えることによって改善されます。
・下痢が見られる場合は適切な対症療法を行い、それでも改善されない場合はクロミカルムの投与を中止してください。
猫の尿閉
・クロミカルムの抗コリン作用によって、ごくまれに猫の尿閉が引き起こされることがあります。
クロミカルムの使用上の注意
行動療法と併用して使用する
・クロミカルムは攻撃性のある犬や猫の治療薬として使うことは推奨されていません。
・もし適応症に該当した場合でも、過去に攻撃的な行動を取る傾向が見られた犬や猫に対する使用も適切ではないとされています。
6か月齢未満もしくは体重が1.25 s未満の犬や猫には投与しない
・これらの犬や猫に対するクロミカルムの効果・効能と安全性が確立されていないため。
猫にクロミカルム使用する場合には特別な注意を必要とする
塩酸クロミプラミンの代謝は肝臓でのグルクロン酸抱合によるもので、と比較して猫はこの排泄機能が低いため。
クロミブラミンおよび関連の三環系抗うつ剤に対して過敏症の犬には使用しない
モノアミンオキシダーゼ(MAO)阻害薬との併用をしない
繁殖用の雄犬には投与しない
・過量投与(50r/s、12か月連続投与)によって精子の低形成が見られたため。
妊娠中・授乳中にある犬や猫への投与は慎重に行う
・妊娠犬に対するクロミカルムの安全性が確立されていないため。
・マウスやラットでの実験において胎子毒性が知られています。
緑内障の犬や猫に対しては慎重に投与する
抗コリン作用により眼内圧を上昇させる恐れがあるため。
尿閉塞や尿閉の素因が認められる犬や猫に対しては慎重に行う
不整脈等の心疾患に対しては慎重に投与する
てんかん等の痙攣性疾患またはこれらの既往症のある犬に対しては慎重に投与する
・クロミカルムの投与によって痙攣の閾値を下げる恐れがあるため。
改善されなくても3か月を超えての投与はしない
引用 : クロミカルム 添付文書
参考 : クロミカルム錠 Elanco
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