犬も耳垢が出ますが、異常な時は色・量・臭いがいつもと違います
耳垢は耳の中の垢で、皮膚の残骸などが溜まったものと外耳道の耳垢腺から出る分泌物が混ざったもので、弱酸性で殺菌剤としての役割を果すといった特徴があります。
人と同じく犬でも耳垢が出ます。ホコリや泥が乾燥してこびりついていたり、湿り気のあるネトッとしたような汚れで耳の中が薄汚れているワンコを見たことがありませんか?
健康な犬の耳垢は基本的には黄色っぽいような色をしていて、臭いもあまり無く粘ついた感じもありませんが、散歩などで犬を外へ出した時や、犬を外で飼ったりしていると、空気中の埃などで耳の中が汚れて黒っぽい耳垢となります。
外耳道(耳の孔)は耳の入り口から鼓膜までを指し、皮膚は鼓膜がある内側(骨部)から外側(軟骨部)へと移動するように出来ています。基本的に、正常であれば耳垢は鼓膜に近い奥の方に溜まることなく軟骨部と骨部の移行部まで自然に出てくるので、耳掃除をするなら見える範囲の外耳道まででいいといえます。
しかし、耳の中を清潔にするために行ったはずの耳掃除やお手入れを、間違ったやり方で行うと耳や耳の中に異常をきたしてしまいます。犬の耳掃除を行うなら、頻度や手技に留意する必要があるんです。
耳垢が出るのはとても自然なことなので、異常が無ければ特に気に留めることはないかと思います。
でも、耳垢の量がやたら多かったり、耳垢の色が濃い茶色・黒味が強い・赤茶色であったり、べとべとしていたり、やたら臭い・悪臭がする・酸っぱい匂いがするといった普段とは明らかに違うようであれば、確実に耳の病気を疑いますよね。
犬の耳の中や耳垢の状態だけでなく、犬のしぐさや行動の変化も見逃せません。
次のような症状が見て取れるなら、犬の耳の病気で大多数を占める外耳炎に罹っているといえるでしょう。
外耳炎になる原因はさまざまで、何が起因しているかによって耳垢の状態も違ってきます。