猫 耳 触る 嫌がる

耳を触られるのを嫌う猫が多い?!

 

 

猫の耳を触ろうとすると嫌がる子って多いですよね。もちろんそんな子は耳掃除や耳かきさえ嫌がります。猫の中には「触って〜♪」とばかりに喜んで頭を擦り付けてくる甘えたな子もいますが、耳に触れられるのを嫌う猫が多数です。指先でちょっと触れようものなら、バシッと猫パンチが飛んできさえしますから。

 

 

でも、なぜ嫌がるのでしょう?

 

 

ただ単に「勝手に触れられたくないから」といったその子の性格によるものだといいのですが、耳に何か異常があってのことだと見過ごせません。耳に何か異常がある場合、猫のしぐさや耳垢の状態で耳の異常を知ることができるので、いつも気にしてあげてください。

 

 

首をかしげるシャムネコ

 

 

猫に耳掃除は必要?

 

 

顔を掻く猫のイラスト

あなたは猫の耳掃除をどれくらいの頻度でしてあげていますか?

 

 

通常、健康な猫耳の中はきれいな薄いピンク色をしてさらっとしています。そして嫌な臭いもしない無臭清潔なのですが、耳の脂分が多く、耳垢がたまりやすい体質的の猫もいます。

 

 

耳の中の汚れを放置していると外耳炎の原因となることもあるので、見た目で確認できるような耳の中の汚れや耳垢がある場合は耳掃除が必要となってきます。

 

 

耳の分泌腺と耳垢

 

耳の孔には皮脂腺と耳道腺と呼ばれる腺があります。

 

これらの腺から分泌される分泌物が、耳の奥に入ろうとする外部からの細菌やほこりなどを防いでくれています。この分泌物が固まったものを耳垢といい、分泌量には個体差があり健康状態によっても差が出てきます。分泌物が多くなれば自然と耳垢も多くなり、耳道内の汚れや細菌・真菌の養分、ミミヒゼンダニ(耳ダニ)の餌となってしまいます。

 

 

耳掃除の目安は10日に1回程度といわれていますが、耳の状態は猫によって違ってくるので10日前後で1回の耳掃除だと間隔が短すぎたり、逆に回数が少ないこともあります。ですので、ブラッシングをしているときや猫と遊んでいるとき、愛らしい姿に見とれているときなどに耳の中を見てみて、汚れが目立つようであれば耳掃除をしてあげるといいでしょう。

 

 

アメリカンカール、ヒマラヤン、バーマン、チンチラ、ペルシャ、ノルウェージャンフォレストキャット、メインクーン、ブリティッシュロングヘアといった長毛種、垂れ耳のスコティッシュフォールドは耳の中の通気性が悪くなりがちですから、蒸れて雑菌が繁殖しやすくなっているぶん、耳垢が溜まりやすくなっています。

 

 

 

猫の耳垢はどうやって取るの?

 

 

白猫を抱える若い女性のイラスト

猫の耳掃除は酷い汚れが目立たない子の場合は特に必要ありません。

 

 

もし耳の中が見た目にもひどく汚れて耳垢が目立つようでしたら、カット綿やティッシュペーパーを小指に巻きつけて、指が届く範囲の耳の入り口付近を軽く拭き取ってあげましょう。

 

 

カット綿やティッシュペーパーに耳掃除用のクリーニングローションを染み込ませると、古い角質を溶かして落ちやすくする作用があるので耳掃除が楽にできますよ。殺菌作用もあるので雑菌も取れますしね。

 

 

 

イヤークリーナーなど使わずに、乾いたカット綿ティッシュペーパーで耳の中の汚れをこすり取ろうとすると、その刺激が耳の中の炎症の原因となってしまいます。猫の耳はデリケートですから、乾布摩擦のように乾いたものでゴシゴシ擦ってはいけません。ローションやクリーナー液を必ず使ってください。

 

 

せっかくだから耳の中を残らずきれいにしてあげよう!なんて気持ちから、人が使うような細い綿棒で一生懸命猫の耳の孔の奥の方までやろうとすると、汚れを奥の方に押し込んでしまったり耳道を傷つけてしまうことがあります。奥に見え隠れする耳垢が気になっても、綿棒を使うのはNGです。

 

 

繰り返しますが、猫が嫌がったり何かの拍子に驚いたりして突然動き出したときに耳の中を傷つけてしまう恐れがあるので、耳の孔の入り口付近を軽く拭き取るだけにしてあげてください。無理強いはダメですよ。耳に触れられるのを嫌がる猫ならなおさらです。嫌い度がアップして、よけいに触らせてくれなくなりますから。

 

 

猫の耳の中はL字型をしていて、途中で急に折れ曲がっています。

 

耳の奥まで掃除しようとしても難しいので、奥に関しては動物病院で獣医さんに任せたほうが無難ですね。

 

 

 

 

L字型をした猫の耳の構造

 

猫 耳の中の構造 図

犬と同じく猫の耳も人の耳と構造が異なっていて、右の図のようにL字型をしています。長い外耳道というL字状のトンネルの奥に鼓膜がある形をしています。

 

 

一番外側の大きくてヒラヒラした部分が耳翼(じよく)です。

 

 

平たい軟骨を皮膚で覆ったような構造になっていて、ある程度の硬さがあります。内側には「ひだ」があり、通常は薄いピンク色をしています。

 

 

耳の孔を耳道(じどう)といい、耳道も軟骨で囲まれています。犬や猫の耳道は、まず垂直に下がり(垂直耳道)、途中で奥の方へと水平方向に折れ曲がり(水平耳道)、最終的に鼓膜へとつながります。

 

 

鼓膜はとても薄い膜でできていて、常に張った状態となっています。音によって生じる空気の振動を捉え、鼓膜自体が振動することによって音を奥へと伝えています。鼓膜を境にして、その奥に中耳、内耳が続きます。外耳は鼓膜の外側です。

 

 

耳の中もそうですが、表皮には常在細菌が存在していて、外耳道の通気性が悪くなると真菌や細菌が異常に繁殖したり、耳ダニが寄生して外耳炎になってしまいます。外耳炎のケアをしないで慢性化させてしまうと、悪化したときに鼓膜が破れ、炎症が中耳、内耳へと進行し、猫が辛い思いをするだけでなく、治療に多くの時間とお金を費やしてしまうことになります。

 

 

そうなる前の日ごろのケアや耳の中の観察が、いかに大切なことであるのか理解できますよね。

 

 

 

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