拡張型心筋症がいろんな意味で難しいとされる理由
犬の拡張性心筋症は治療の難しさが最大の問題点です。
基本的に治る病気ではないので生涯にわたり薬を飲む必要があります。
治らないのに薬を飲むのは何故なのか。
それは、病気がこれ以上進行しないための予防と、拡張性心筋症による症状を和らげ、犬が苦しまないで生活を送れるようにするためです。
治療薬として使われるのは血管拡張剤、強心剤、利尿剤などで、犬の症状に合わせて使います。
ある意味、犬の心臓病の診断は容易であることが多いのですが、拡張性心筋症の診断はあまり簡単ではないのです。
診断するには超音波で心臓を検査する必要があります。動物病院に愛犬を連れて行ったからといって直ぐには超音波検査はせず、先ずは聴診がされます。
そこで心雑音やギャロップリズムが聴こえたら拡張性心筋症を疑うことができます。
また、心電図の測定も行い、頻脈や心房細動、心室性早期拍動が見られれば拡張性心筋症であることが疑えます。
さらには心臓のX線検査を行い、心臓の超音波検査でその程度を判定する必要があります。
しかしながら、このような心臓の検査は動物病院へ行けばどこででも出来るわけではないので、心臓を専門としている動物病院へ行く必要があります。
このような意味でも、犬の拡張性心筋症の診断は簡単ではないということなのです。