心臓の働きと機能について〜犬の心臓病を知る前に〜
@ 上大静脈 A 右心房 B 右心室 C 肺動脈
D 肺静脈 E 左心房 F 左心室 G 大動脈
犬に多い心臓病とされる僧房弁閉鎖不全症と拡張型心筋症を学ぶ前に、生物学で習った心臓について軽く復習をしましょう。
心臓は全身に血液を循環させるポンプ機能をもつ器官です。
全身をまわってきた血液は、@の上大静脈から心臓に戻ると A ⇒ B ⇒ C ⇒ 肺 ⇒ D ⇒ E ⇒ F の順にまわり、Gの大動脈を経てまた全身を巡ってきます。
心臓は筋肉と同じ黄紋筋である心筋から成る筋肉質の臓器で、規則正しく収縮することによって、血液の循環を行っています。
上の右図をご覧いただくと、左側が青色、右側が赤色に塗られているのがわかりますよね。左側のAとBを右心系、右側のEとFを左心系といいます。それぞれが間にある弁で仕切られていますが、弁の上側を心房、弁の下側を心室といいます。
心房と心室がそれぞれ2つあり、2対になっています。人や犬、その他の哺乳類や鳥類の心臓は、このような二心房二心室構造となっています。心臓の構造を理解していると、心臓病になったときに頭の中でイメージしやすいですよ。
それでは本題に入りましょう。