ノミやマダニが媒介する病気・感染症は枚挙にいとまがない
愛犬や愛猫にノミやマダニが寄生していると、血を吸われて痒くなったり皮膚炎になる他、ノミやマダニが媒介する病気に罹患することがあります。罹患するのは犬や猫だけでなく、人も病気になってしまうんです。もちろん、人も蚤やダニに吸血されてしまいます。
どんな病気になってしまうかと言いますと、
ノミが媒介するもの
サナダムシと言われる条虫(犬条虫;瓜実条虫、猫条虫)
バルトネラ菌(バルトネラヘンセラ;Bartonella henselae)による猫ひっかき病
マイコプラズマによる猫ヘモバルトネラ症(猫伝染性貧血)
ペスト菌(エルシニアペスティス;Yersinia pestis)によるペスト
ダニが媒介するもの
バベシア原虫(バベシアギブソニ;Babesia gibsoni)による犬のバベシア症
ヘパトゾーンカニス;Hepatozoon canisによる犬のヘパトゾーン症
ボレリア菌(ボレリア・ブルグドルフェリ;Borrelia burgdorferi)によるライム病
野兎病菌(Francisella tularensis)による野兎病
リケッチア(リケッチアジャポニカ;Rickettsia japonica)による日本紅斑熱
SFTSウイルスによる重症熱性血小板減少症候群
(SFTS;Severe fever with thrombocytopenia syndrome virus)
犬のバベシア症、ヘパトゾーン症や猫ヘモバルトネラ症は犬や猫の病気ですが、それ以外の病原体による感染症を人獣共通感染症(ズーノーシス;zoonosis)と言い、人にも感染して、重篤な症状が出ることもあります。
ノミやマダニのすべてがこれらの病原体を持っているとは言えませんが、感染症に罹患しないとも言えませんので、注意は必要ですよね。
ノミやダニの駆除・予防は、愛犬や愛猫を吸血や痒み、皮膚病などから守ってあげるだけでなく人への病気の感染を防ぐ意味もあるので、しっかりと対策をする必要があります。