フィラリア 検査 必要か

フィラリア予防薬を飲ませる前のフィラリア検査は必須です

 

フィラリア予防薬を飲ませる前にフィラリア検査は必要?

「フィラリア検査なんて獣医が儲けのためにやってるだけでしょ」、「フィラリア検査なんて去年やったから必要ないよ」、「フィラリア検査って必要なの?」なんて否定的な考えは払拭してください。

 

フィラリア検査の料金は動物病院によって違ってくるので高いところもあるでしょう。わざわざ動物病院へ行く必要もありますが、結局のところあなたの愛犬のために必要なことですからね。

 

 

フィラリア予防薬の購入前に必ずしておくべきこととは?」でも書いていますが、フィラリア予防薬を投薬(服用、滴下)する前には必ずフィラリア検査を動物病院で受けてください。フィラリア検査は犬の血液を採取し、いろんな検査方法でフィラリアの有無を調べる血液検査ですから、動物病院ででしか行えません。

 

 

毎月せっせとフィラリア薬を愛犬に飲ませていたとしても、飲ませるのを忘れたりしてズレたりすると30日の等間隔ではなくなりますよね?蚊に吸血されてミクロフィラリアが犬の体内に入っていたなら、フィラリア薬の投薬忘れや投薬日の大幅なずれでフィラリア幼虫が駆除されずに成長し、最終的には心臓に巣くってしまいます。

 

 

それを知らずにフィラリア薬を飲ませてしまったなら、最悪の場合犬が死んでしまいます。フィラリア薬は“予防”薬といわれることが多いのですが、実のところ予防ではなく駆除薬なんです。蚊に刺されたことで感染したかもしれないフィラリアの幼虫を駆虫するのです。こちらのページの「フィラリアの感染サイクル」をご覧いただくと、フィラリア薬の飲ませ忘れや投薬日がズレてしまうことが大変なことだとお分かりになるでしょう。

 

 

動物病院によってフィラリア検査の方法が異なりますが、いくつかの方法を組み合わせてフィラリア検査を行う動物病院が多いようです。フィラリア検査の方法には、フィラリアの親虫(成虫)の有無を調べる方法とフィラリアの子虫(ミクロフィラリア)の有無を調べる方法とがありますので、それぞれの検査方法について書いてみますね。

 

 

フィラリアの検査方法

 

抗原検査

 

抗原検査は心臓に寄生している親虫の有無を調べる方法で、フィラリアの雌成虫が出す分泌物を抗原とします。採った血液を検査キットに滴下し、キットに出た反応で判定します。

 

寄生している親虫が雄だけであったり、フィラリアが未成熟であったり、寄生数が数匹程度なら、検査結果が陰性となってしまいます。抗原検査で陽性が出た場合、血液中にどれくらいのミクロフィラリアがいるのかを調べるためミクロフィラリア検査が必要となります。

 

 

直接法

 

フィラリアの感染の有無を調べる顕微鏡

直接法は血液中のミクロフィラリアの有無を調べます。採った血液をスライドガラスに薄く伸ばし、顕微鏡下でミクロフィラリアの有無を調べ判定します。フィラリアに感染していると、ミクロフィラリアがウネウネしているのが見られますが、血液が乾く前に観察する必要があります。

 

また、急ぐあまりミクロフィラリアの存在を見落としてしまう、スライドガラスにのせた血液量が多いと観察しずらいこともあるので、この直接法だけでの検査はしません。

 

 

ヘマトクリット法

 

ヘマトクリット法は血液中のミクロフィラリアの有無を調べますが、直接法よりミクロフィラリアの検出率が高い方法です。ヘマトクリット管という細長いガラス管に、採った血液を毛細管現象を利用して入れて遠心分離し、遠心分離したヘマトクリット管を顕微鏡で見てミクロフィラリアの有無を判定します。

 

 

アセトン集虫法

 

アセトン集虫法も遠心分離を利用したミクロフィラリアの検査方法です。採った血液を遠沈管に入れ、さらに試薬(染色液)を加えて遠心分離します。遠沈管の底の沈殿物を何度か洗浄して、沈殿物を顕微鏡で調べてミクロフィラリアの有無を判定します。

 

 

フィルター集虫法

 

フィルター集虫法は検出率の高いミクロフィラリアの検査方法です。検査には専用の検査キットを用います。採った血液を希釈液で薄めてからフィルターに通し、フィルターに引っかかってくるミクロフィラリアの有無を判定します。

 

血液中に存在するミクロフィラリアの数が少ない場合、検査用に採血した少量の血液では検出されないことがあります。

 

 


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