レトリバー 信頼関係

人間と犬の信頼は一度壊れても諦めず愛情を注げば必ず修復できる!

 

ラブラドールレトリバー 飛びついて噛む

 

性別:男 年代:20代 ハンドルネーム:まーくん

 

高校一年生の時に、祖父母が飼っていた犬(ラブラドールレトリバー・♀・5才)の散歩中に、犬が誤って川に入って溺れてしまったことがありました。私は慌てて犬を助けるために首輪につながったロープを思い切り引っ張りました。

 

いや、引っ張ってしまいました。すると、当然首輪が締め付けられ、その犬は窒息しそうになり、とても苦しい表情と怒りの表情を浮かべて、私に襲いかかって、噛んできました。

 

 

その後、祖父母の自宅に戻っても私を見るたびに、飛びついて噛もうとしてきました。犬にとっては「自分を苦しめた人」に見えたのでしょう。私は恐怖にかられて、犬を見るたびに逃げ急いで祖父母の自宅の中に入りました。ただ、今思えば噛み付かれてもそれほど痛くなかったです。

 

 

ラブラドールレトリバーのような大きな犬が本気で噛んできたら「痛い!」では済みません。犬にとっては加減した上で私に怒りをぶつけていたのでしょう。そんなことにも気が付かず、祖父母の家に行くたびに追いかけられ怖くなり逃げる日々が続きました。

 

でも私はその犬がもともと大好きでした。どうにか犬に安心感を覚えてもらいたいと思い、少しずつ信頼を回復しようと努めることにしました。

 

 

まずは、餌箱が空になっていたら、時間になったら急いで餌箱に行き、餌を入れて噛み付かれる前に距離を置くことを大切にしました。次に、噛み付かれない距離に身を置いて、そこから名前を呼んで話しかけたり、おすわり等のいうことを聞いてくれた時に餌をやるなどしました。そして、噛み付かれる恐怖はあったものの、犬に触れて撫でてあげることを少しずつ増やすようにしました。

 

 

この繰り返しが約半年間くらい続いたある日のことです。いつものように撫でようとしたら噛み付こうとしてきません。それどころか、ひっくり返りお腹を見せてくれました。初めてこの時、信頼関係が修復され、私のことを許しくれたように思います。

 

 

本当に嬉しくて涙が溢れました。私にとっては川から助けようとしただけかもしれませんが、犬にとっては自力でも助かったのに、首を絞められて殺されそうになった。そういう心境だったと思います。人間ですらそんなことされたら、なかなか許せない、あるいは一生許せるようなことではないのに、どうして犬が許せるようになるでしょう。

 

 

でも許してくれました。こうして私たちは信頼関係を取り戻しその後、天国へ旅立つまで長く一緒に幸せな時間を過ごしました。このことから、私が伝えたいことは何かの機会に犬を傷つけてしまうことがあって、信頼関係が壊れても決して諦めないでほしいということです。犬はとても賢い生き物です。そして人の愛情をしっかり感じてくれる生き物です。

 

 

初めは許してくれず心を開かずいうことを聞かなかったり、暴れたり、噛みついたりするかもしれません。でも、そんな犬でも、かけがえのない家族なのです。決して、犬との信頼関係を諦めて、捨ててしまうことのないように、壊れた信頼関係は、より分厚い信頼関係を築くための大きな礎になると思って、前向きに犬と向き合ってください。必ず、犬に対する愛情は犬に伝わります。

 

 

それには膨大な時間がかかるかもしれません。私と祖父母の飼っていた犬との信頼関係が修復したのは約半年間でしたが、何十年もかかるかもしれません。でも、私たち人間が大きな心を持って諦めず優しく愛情を注ぎ続ければ必ず心を開いてくれる日がくると確信してます。

 

噛みついたり、危害を加えるような場合は、必ずその奥に犬のSOSのメッセージが隠れています。そのメッセージを読み取り、人間の愛情で包み、ともに幸せな時間を過ごすこと・・・それ以上に素晴らしいことはないでしょう。

 

 

 
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