ノミダニ予防の飲み薬にみられる副作用と注意事項
コンフォティスの副作用
コンフォティスは服用させることでノミとマダニを速やかに駆除する飲み薬で、犬だけでなく猫にも飲ませることができます。猫にコンフォティスを飲ませたい時は、こちらの「猫用コンフォティス」のページを参考にして下さい。
コンフォティスの副作用ですが、犬に飲ませたとき嘔吐や下痢、元気消失、食欲不振といった症状がみられることがあります。
副作用はコンフォティスを投与した個体全てに見られるわけではありませんが、投与後に犬が薬を吐き戻したりしていないか十分に注意してあげてください。ちゃんと薬が飲まれていないとノミとマダニの駆除が不完全になることもありますからね。コンフォティス錠を14週齢(3か月半)未満の子犬や体重が2.3kgに満たない犬には投与しないでください。
参考:コンフォティス錠添付文書
パノラミス、コンフォティスプラスの副作用
パノラミスとコンフォティスプラスは同じ製薬会社が作った同一成分の薬です。どちらもノミとマダニだけでなく、フィラリアや腸管内寄生虫(鞭虫、回虫、鉤虫)もまとめて予防・駆除できる犬用の飲み薬です。6種類の寄生虫を駆除する効果がある反面、服用することで下痢や嘔吐といった副作用が見られることがあります。嘔吐は48時間以内に見られ、その後、おさまっていくのが通常です。
成分の1つであるスピノサドが胃や十二指腸にある消化管粘膜刺激受容体を刺激することによって末梢性嘔吐を起こしてしまいます。なぜ刺激するのでしょうか。スピノサドがこの消化管粘膜刺激受容体にくっ付いてしまうからなんです。パノラミスを犬に服用させる際に少量の食餌を与える理由は、スピノサドがこの消化管粘膜刺激受容体にくっ付つくのを防ぐためでもあるのです。
この他にも、一見すると皮膚には何の異常も認められないのに犬が痒がったりする心因性掻痒症や、犬が無気力になったりするなどの症状が見られるといった報告もされています。コンフォティスプラスもスピノサドを成分としていますよね。同じく副作用として嘔吐が見られることがあるので、犬に投与する際にはフードか何かを少し食べさせてから与えてください。
パノラミスとコンフォティスプラスを@8週齢(2か月)未満の子犬、A体重が2.3kg未満の犬、Bフィラリア陽性の犬には投与しないでください。
参考:パノラミス錠添付文書
ネクスガード、ネクスガードスペクトラの副作用
ネクスガードとネクスガードスペクトラの副作用として、ごくまれに嗜眠、嘔吐、下痢、食欲不振、元気消失、皮膚の乾燥・痒みが見られます。一過性のものなので獣医師の治療を受けることもなく治まっていきます。
ネクスガードとネクスガードスペクトラだけでなく、先述した3つの薬も含めてですが、薬を犬が完全に飲み込むまで注意してみてあげてください。丸呑みするなら喉に詰まらせないよう、薬を咀嚼して食べるなら食べこぼしが無いようにです。もし、薬を与えて2時間以内に犬が嘔吐して完全に吐き出してしまったなら、薬を再度投与するようにしてください。
理想的な摂取の仕方は、犬が薬をしっかりと咀嚼してから飲み込むことです。
ネクスガードとネクスガードスペクトラを8週齢(2か月)未満の子犬、体重1.8kg未満の犬に投与しないでください。また、繁殖に用いる犬や妊娠中もしくは授乳中の犬に与えるのは控え、てんかん発作の病歴のある犬に対しては、投与の是非を慎重に判断してください。
ネクスガードスペクトラはフィラリア薬でもあるので、フィラリア陽性の犬に投与しないでくださいね。